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小児科でよくみられる病気

肝芽腫
Childhood Illnesses

4歳未満の小児における肝悪性腫瘍の約90%を占めます。男児に多く、特に早産児に発症リスクがあるため、定期的に腹部エコー検査を行うことが大切です。また、家族性大腸ポリポージスやBeckwith-Wiedemann症候群などの病気に合併しやすいという特徴を有しています。病気の原因は、βカテニン遺伝子のexon3を含む領域の欠失または活性化の変化(バリアント)を約90%に認めます。症状は右上腹部のしこり、腹部膨隆、腹痛、嘔吐、発熱などですが、腫瘤が小さいうちは無症状のことも多いです。

診断は血清αフェトプロテイン(AFP)高値、画像検査で肝腫瘤性病変の検出、生検です。ただし、AFPと画像所見から肝芽腫が明らかな場合には生検を行わずに治療に進むことがあります。治療は外科的切除と化学療法を行います。