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小児科でよくみられる病気

腎芽腫
Childhood Illnesses

小児期の腹部腫瘤を来す疾患の1つで、小児腎腫瘍では最も多いです。WT1遺伝子の異常を認めることがあり、特に両側性腎芽腫の約80%は異常を認めます。日本では年間に40~60例の登録があります。腎芽腫は先天性奇形症候群に合併することが知られています。Beckwith-Wiedemann症候群、Sotos症候群、無虹彩症、18トリソミーなどの報告があり、定期的に腎臓エコーを行うことで早期発見に勤めています。症状では腹部膨隆で気づかれることが多く、腹痛や血尿などもみられることがあります。特異的な腫瘍マーカーがないため、画像検査が有用です。診断は腫瘍組織をもとに下されますが、一期的に切除が可能な場合には生検を行いません。組織診断と病期により化学療法は異なります。予後は比較的良好ですが、組織型により異なります。