MENU
MENU

ニュース

よもやま話 Episode 2
Episode

育児休暇に関する雑感

小児科 本多隆也

 今回第二子が産まれるにあたり育児休暇を取得させていただきました。

 まず、育休取得を相談させていただいた際に教授や上司の先生方をはじめチーム内のメンバー含め全員が肯定的な意見、反応を示してくれたことで大変安堵致しました。

よもやま話 episode-2-1

 育休中は妻の出産にかかる入院時の長男のお世話及び母親がいないことによる精神的不安感の払拭が主なミッションでした。

 何をして遊んで気を紛らわせてあげたらいいかと思案しておりましたが、妻が入院でいなくなることを息子に日々言い聞かせてくれていたおかげで、泣きじゃくることなく日々の生活を送ることができました。ときおり「ママは産んでくるからガンバル」といった発言も見られ、ちっちゃい子でもちゃんと分かって考えていて、凄いものだなと関心しました。息子の精神的な成長を間近で目撃出来た非常に良い機会になったと思います。小児科医として学問的に理解する発達と違い、日々移ろいゆく精神構造を生で観察することは新たな発見もあり小児科医としての肥やしにもなっているような感覚を覚えました。

 期間が2週間でしたので妻が退院して帰ってきてからは数日たらずの期間しかなく本来の取得名目である第二子とは少しの関わりで今回の育児休暇が終了してしまったことは心残りでした。ただ、育児休暇が終わっても育児はもちろん続くわけで、これから第二子とも向き合っていきたいと思っております。

 今回は2週間という期間ではありましたが、医者を始めてから最も長く仕事から離れる機会でした。

 時代の流れもあるとは思いますが、近年育休という概念自体は医療界においても肯定的な意見は多いのではと推測します。ただ、医師という職業柄、主治医としてさまざまな舵取りを行うという作業が多くあります。そのため他者に仕事を任せにくいという側面があり育児休暇取得がすすまない現状はあるかと思います。

 育児休暇だけでなくある程度長い期間、仕事をあけてしまう場合に替えのきかない状況ができないようなチーム作りを常日頃から整えていくことは非常に大切なのではと今回感じました。

 チーム内での情報共有を頻繁に行い方向性を一致させ、自分が主治医ではない患者さん及びその家族とも日頃から顔馴染みになっておくことはチーム内での欠員発生時の大いなるリスクヘッジになることでしょう。

 育休取得にあたり自分たちのチームの普段からの風通しの良さが功を奏した部分も大きいことが実感出来ました。

 次のステップとしては男女問わず育休の取得がありがたいものではなく当然の流れとなっていくように日々の環境作りから気を配っていければと思っております。