診療のご案内

感染・免疫班

臨床の概要

当研究班は小児感染症、原発性免疫不全症、小児リウマチ性疾患を研究対象としています。小児医療において感染症患者への対応は極めて重要な位置を占め、診断、治療、院内感染対策などについて班員すべてが適確なアドバイスを行えるよう専門性を高めています。また原発性免疫不全症の臨床研究は、国立成育医療研究センター研究所成育遺伝研究部で行っており、慢性肉芽腫症(CGD)に対する遺伝子治療をわが国で初めて実施しました。その他、CGDの炎症性肉芽腫に対するサリドマイドの有効性、安全性に関する研究や新生児免疫不全症のマススクリーニングの確立などの研究も行っています。さらに小児リウマチ性疾患の疾患活動性や予後、治療法に関する臨床研究は、症例数の豊富な柏病院で行っています。

研究の概要

小児でみられる感染症の診断と、原発性免疫不全症の診断や治療に関する研究開発を進めています。国立成育医療研究センター免疫科と連携し、より良い医療の実現を目指して、基礎研究から医師主導治験まで幅広いテーマをもって研究を行っています。

  1. 病原微生物の網羅的なDNA解析による病原体のスクリーニング解析法の開発
  2. 原発性免疫不全症の病態解析および新規治療法の開発
  3. 新生児免疫不全症マススクリーニングの新規開発とパイロット臨床研究
  4. 脳内でHHV−6を再活性化させる因子の研究(慈恵医大ウイルス学講座)
  5. ビタミンD補充による免疫不全患者の感染予防効果に関する研究(慈恵医大分子疫学研究室)

メンバー構成

和田靖之、齋藤義弘、南波広行、河合利尚、田村英一郎、玉井将人、生駒直寛、奥山舞、石川尊士、岡井真史

活動施設

慈恵医大附属病院(本院・第三・葛飾)、成育医療研究センター、都立小児総合医療センター、国立病院機構相模原病院

主な参加学会

日本感染症学会、日本小児感染症学会、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会、日本ワクチン学会、日本遺伝子治療学会

代表的な業績

  • Tamai M, Kobayashi N, Shimada K, Oka N, Takahashi M, Tanuma A, Tanemoto T, Namba H, Saito Y, Wada Y, Okamoto A, Ida H, Kondo K.: Increased interleukin-1β and basic fibroblast growth factor levels in the cerebrospinal fluid during human herpesvirus-6B (HHV-6B) encephalitis. Biochem Biophys Res Commun. 2017;486(3):706-711.
  • Nishi K, Kawai T, Kubota M, Ishiguro A, Onodera M.: X-linked agammaglobulinemia complicated with pulmonary aspergillosis. Pediatr Int. 2018;60(1):90-92
  • Nakazawa Y, Kawai T, Arai K, Tamura E, Uchiyama T, Onodera M.: Fecal calprotectin rise in chronic granulomatous disease-associated colitis. J. Clin. Immunol. 2017;37(8):741-743
  • Kawai T, Watanabe N, Yokoyama M, Arai K, Oana S, Harayama S, Yasui K, Oh-Ishi T, Onodera M.: Thalidomide attenuates excessive inflammation without interrupting lipopolysaccharide-driven inflammatory cytokine production in chronic granulomatous disease. Clin Immunol. 2013;147(2):122-8
  • Kawai T, Arai K, Harayama S, Nakazawa Y, Goto F, Maekawa T, Tamura E, Uchiyama T, Onodera M.: Severe and Rapid Progression in Very Early-Onset Chronic Granulomatous Disease-Associated Colitis. J Clin Immunol. 2015 Aug;35(6):583-8.
  • 玉井将人,南波広行,大坪主税,和田靖之,久保政勝,井田博幸,小林伸行,近藤一博:HHV-6再活性化を伴ったけいれん重積型急性脳症の1例, 日本小児科学会雑誌2013;117:1459-1463
  • 齋藤義弘,布山裕一,外岡俊樹,山野裕,和田靖之,久保政勝,井田博幸:新生児期から乳児期の糞便チャートの作成と排便状況のアンケート調査結果,小児科臨床.2015;68:147-56
  • 和田靖之,南波広行,久保政勝,北島晴夫,齋藤義弘,井田博幸:若年性特発性関節炎における赤血球動態の検討,小児科診療.2015;78:835-9
  • 河合利尚、後藤文洋、中澤裕美子、内山徹、五十嵐友香、八木田万里、横山みどり、渡辺信之、水上智之、布井博幸、小野寺雅史: 造血幹細胞遺伝子治療を行ったX連鎖慢性肉芽腫症の1例、第8回日本免疫不全症研究会、2015/1/23、東京
  • 河合利尚、渡辺信之、横山、中澤裕美子、後藤文洋、内山徹、前川貴伸、樋口昌孝、放生雅章、小野寺雅史: 慢性肉芽腫症に合併した肉芽腫性間質性肺炎に対するサリドマイド治療、日本小児リウマチ学会2015:6(1);11-16

若手へのメッセージ

どんなに抗菌薬やワクチンが進歩しても感染症がなくなることはありません。原発性免疫不全の根本的な治療としての遺伝子治療は始まったばかりで、感染症の制御には専門的な知識、経験が不可欠です。host-parasite relationshipや免疫機構に興味ある先生は、是非当研究班へ

研究班紹介